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- 中国経済の減速が指摘されており、上海が「ゴーストタウン」となっているという論争が起きている。
- アメリカのジャーナリストが人通りのない上海市内の写真を投稿し、中国経済の深刻な状況を示唆している。
- 写真に反論の声や「反証動画」が寄せられており、上海の繁華街がにぎやかな様子も投稿されている。
- 中国経済の苦境や上海の変化が議論されているが、一方で中国は世界経済で重要な役割を果たしている。
今の上海は、まるでゴーストタウン? 中国経済「低迷」の象徴だという「無人の大都会」写真の真偽は
<アメリカのジャーナリストが、中国経済の「深刻な状況」を示す証拠だという写真を投稿。これには反論の声や「反証動画」も寄せられている> コロナ禍からの回復が思うように進まず、経済の減速が指摘される中国。その国内最大の都市である上海が、「ゴーストタウン」と化しているのではないかという論争が、ネット上で勃発している。人気(ひとけ)のない街並みを写した写真が、X(旧Twitter)で拡散されたことを受けてのことだ。 ■【写真】上海がゴーストタウンに? 人通りがほとんどない街並みやスタバ周辺を撮影した写真 アメリカのジャーナリストであるマイケル・ヨンは、人通りのないがらんとした上海市内の写真をXに投稿した。閑散とした道路や無人のスターバックスの写真は、2023年9月4日に友人が撮影したもので、中国経済が「深刻な状況にある」証拠だと述べている。 ヨンはXで、こうコメントしている。「上海は、以前と比べるとゴーストタウンだ。ここは金融のハブで、かつては西洋の影響を大きく受けていた。今日は月曜日で、普通の平日なのに、まるでドイツの日曜日のような雰囲気だ。とても静かで、走っている車もほとんどない。以前は、西洋料理レストランで食事をすることが紛れもないステータスシンボルだったのに、いまは客がおらず閑散としている。上海発の貨物量は半減した。中国は苦境に陥っている」 写真に写っているあたりの地域は、コロナ禍以前は「とてもにぎやか」だったという。新型コロナウイルス感染症が中国で発生し、世界各地でロックダウン(都市封鎖)が実施されると、世界的な不況が起きるのではないかという懸念が高まった。しかし中国は、世界経済で引き続き重要な役割を果たしている。 「ゴーストタウン」化を否定する投稿が続々 ヨンがXに投稿した上海市内の写真はたちまち拡散し、表示回数は148万回以上、リポスト(リツイート)も1200回を超えた。ヨンの投稿に反応したユーザーの多くは、上海が「ゴーストタウン」と化したという指摘を否定し、人で混雑するにぎやかな上海の様子を自ら撮影して投稿している。 Xユーザーの@thisischaneceは、上海市内の繁華街にある南京路歩行街(歩行者天国)を大勢の歩行者が歩いている動画を投稿した。撮影日は9月5日夜(現地時間)だという。繁華街をぞろぞろ歩く人を示して、これが「ゴーストタウン」なのかと皮肉っている。 「ゴーストタウンの上海からお伝えします。いまは火曜の夜7時47分。私はいま、外灘(ワイタン)地区にいて、こちら側は、南京路の歩行者天国。ご覧のとおり、たくさんの人の姿は見えません。中国経済は困難な状況にあると思います」。@thisischaneceは、カメラに向かってそう話している。 ===== すでに閉店されたスターバックスだった? 別のXユーザーの@taro_taylorは、もともとの写真に写っているスターバックスはすでに閉店されたとコメントし、車が行き交う道路と、多くの歩行者でごった返す歩道を撮影した動画を投稿した。 「カフェはたくさんあるから、すべてのスターバックスが人でいっぱいだというわけではない。もともとの写真に写っていたスターバックスはもう閉店されている。上海がゴーストタウンだと言うのなら、2週間前の平日に撮影したこの動画を見てほしい」とコメントしている。 上海在住のピーター・リーは、満席のイタリア料理店の写真を投稿して、こうつけ加えた。「上海がゴーストタウンだとは思わない。これは9月3日の日曜夜に、アリメンターリというイタリア料理店で写した写真だ」 多くの住民は、上海がゴーストタウンと化したという説に異議を唱えている。しかしエコノミストからは、中国経済の現状を危惧する声があがっている。中国は、ゼロコロナ政策を終了させたあと、成長が鈍化しているからだ。 中国経済については、不安をかき立てる指標がいくつかある。たとえば、若年失業率は高く、人民元は16年ぶりの安値をつけた。不動産セクターも、このところ苦境にあえいでいる。 (翻訳:ガリレオ)
ソース:https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2023/09/post-102599.php
上海が「ゴーストタウン」と化しているという報道があり、その写真が拡散されたようですね。しかし、この報道には反証の声や実際に上海で撮影された賑やかな様子の動画も投稿されているようです。経済の減速が指摘される中国ですが、この報道を鵜呑みにするのではなく、さまざまな情報を総合的に判断する必要があるでしょう。